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山林 尚道; 山本 武夫; 今橋 強; 照沼 久寿男; 仁志田 博司*; 進 純郎*; 佐藤 喜一*
安定同位元素を巡る夢の軌跡; The Story, p.37 - 60, 1997/00
(財)仁泉会医学研究所に対する技術指導として、濃縮安定同位元素Crを用いた新生児循環血液量の測定、新生児赤血球寿命の測定、新生児における交換輸血率の測定、生体試料中の微量元素の定量等について、原子炉を利用した放射化分析(機器中性子放射化分析)法により実施してきた。これら14年間にわたる技術指導で得られた新生児医学の研究成果について、エピソードを交えまとめを行った。
杉浦 紳之; 草間 朋子*
Radiation Protection Dosimetry, 41(2-4), p.153 - 156, 1992/00
胎児の被曝線量評価手法を確率するためには、妊娠母体における放射性物質の生物動態に関する情報の蓄積と生物動態を記述する数学モデルの設定が必要である。本研究では、ICRマウスについて妊娠母体および胎仔における放射性物質の生物動態を実験的に把握した上で、生物動態を記述するためのシステム解析法によるコンパートメントモデルの適用性について検討した。CsClを分割2回投与した場合の胎仔における残留率は1回投与実験結果をもとに推定した値より小さいこと、SrClの胎仔における残留率は骨形成開始後急激に増加することなどが実験から明らかとなった。また、胎生期を区分すること、母獣から胎仔への移行係数を母獣と胎仔の血中放射能濃度の差で補正することにより、システム解析法によるコンパートメントモデルを用いて妊娠マウスにおける放射性物質の生物動態はよく記述できることが分った。
進 純郎*; 佐藤 喜一*; 仁志田 博司*; 坂元 正一*; 山林 尚道; 本木 良蔵; 照沼 久寿男; 山本 武夫
医学のあゆみ, 140(1), p.51 - 52, 1987/01
微量金属元素は生体発育を支配する諸酵素を働かせる触媒作用をする重要な要であり、生体発育のKey factorになっている。各胎児期における、各臓器中に分布する微量元素のプロフィールを見ることにより各臓器発育と微量元素間の生物学的特異性の有無を調べることとした。 16~20週で流産に至った5例について、病理解剖し、脳、肺、心、肝、腎、筋肉、皮膚の一部(0.5g)を採取した。この試料を凍結乾燥後、JRR-2およびJRR-4原子炉で20分間および10秒間照射後、Ge検出器により線スペクトルを測定し、Al,Mn,Cu,Zn,について定量を行った。 Alは特に筋肉、皮膚に多く、他の臓器の2倍近く存在した。Mnは肝臓と腎臓に検出され、Cuは腎臓のみから検出された。Znは腎臓、肝臓に多く、脳では肺、心、皮膚より少なかった。